映画、ラジオをラジオクラウドで聴く大学生のブログ

kobayashiharukiは適当に作った名前です。

成瀬巳喜男忘備録

 成瀬巳喜男特集が神保町シアターで行われている。普段わたしは映画.comというサイトのアプリを用いて自分が観たい映画のスケジューリングや観た映画の管理を行っているが結構便利なもので各映画館の上映時間が載っていてそこから映画館のホームページに飛ぶことができたり、それが地域ごと(渋谷、新宿、池袋、有楽町など)で分けられているため映画館のはしごもこれを見れば容易であるという利点があるにもかかわらず、旧作映画にめっぽう弱いという欠点がひどく目につくので確実な映画管理は不可能というのが現状である。今回の成瀬巳喜男特集でも第一週目に『乙女ごころ三人姉妹』『はたらく一家』『鰯雲『乱れる』の4本のうち前者2本の詳細が一切存在しないのだ。わたしは映画.comのこの不完全な形態を許すわけにはいかないと思いつつもすでに5年近く利用し続けているためFilmarksなどに移行しようという気にもなることができない。だから映画.comのこの怠惰でやる気のない仕事ぶりに怒りを覚えつつも、それが決して改善されないということがわかりきっていながらもこれからも映画.comを利用すると決心している。というわけでわたしは『乙女ごころ三人姉妹』と『はたらく一家』を観たのである。

 『乙女ごころ三人姉妹』は初見であったが『はたらく一家』は上映前は初見とばかり信じていたが仕事の休憩中昼寝をしながら戦争で激しく銃弾が飛び交う夢を見てうなされそれをみていた同僚に馬鹿にされるというシーンでこれが再見であることに気が付きあとは場面場面の反芻に酔いしれていた。『乙女ごころ三人姉妹』は最初に浅草のカットが連続してその街並みを紹介するようなところからスタートする。この作品は成瀬の初のトーキ作品ということでそのよろこびがにじみ出ているような様子で演者が唄や口笛などを惜しみなく出してくる。『はたらく一家』はラストのでんぐり返しが涙腺を刺激する。

 まあこのくらいで終わりにしよう。ただ成瀬を観たというだけである。今深夜二時でキリン一番搾りを飲みながら書いているので非常に気分がよくBGMはジョンコルトレーンの『Blue Train』だ。心地よすぎるのでいち早く布団に潜り込み深い眠りにつきたいところである。どうせ明日の起床時間は昼の十二時過ぎであろう。パソコンのキーを押すのと文字が画面に表示されるのに0.3秒ほどの誤差があるのがイライラを掻き立てる。ビールとコルトレーンに酔いしれているのだぞ。じゃまをしないでいただきたい。というわけでわたしは成瀬の初期作を2本観たのであった。